読書記録


ミステリーを中心とした読書記録※ネタバレ多数あり
by mysterylover
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※個人的な感想・評価(五つ星)です。
※ネタバレにつながる部分が多数あります。

カテゴリ:連城三紀彦( 10 )

終章からの女

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 夫を殺した浮気相手の罪をかぶったのは、将来自分が起こす殺人事件の罪を前もって受けるためだったという衝撃のワイダニット。圧倒的な筆力で読ませる。
★★★★(4)
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by mysterylover | 2014-03-13 22:54 | 連城三紀彦 | Comments(0)

夕萩心中

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・「花緋文字」★★★(3.5)
 「信頼できない語り手」手法。大切な妹の自殺の原因となった男を復讐のために殺した、という美談に見せかけて実際はその男の優れた研究論文を自分のものとするためであり、妹の死も美談を作り出すために自らの手を汚したというもの。

・「夕萩心中」★★★★(4)
 虚偽の日記形式。道ならぬ恋を成就させるために男女が心中したという美談にみせかけてその裏では暗殺計画があり、女の夫さえもその計画に加担していたというもの。少年が出会った男女が心中しにいく2人ではなく、暗殺をしている男のアリバイを作り出すためにそのふりをしていた女と夫であったというのも衝撃。その後少年が出会った2人を追っていたと思われた男は実は帰り道が分からなくなってしまったので少年をつけていた夫(つまり先ほど出会ったのと同人物)というの事実誤認のうまいミスリードになっている。
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by mysterylover | 2014-01-27 05:31 | 連城三紀彦 | Comments(0)

変調二人羽織

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・「変調二人羽織」★★★(3.5)
 白鳥を証拠隠滅に利用したというのは奇抜で非常にインパクトがあった。が、それだけに最後のどんでん返し(やっぱり自殺でした)というのは拍子抜け。

・「ある東京の扉」★★★★(4)
 2人の対話も救急車を利用したトリックもなかなか面白い。最後のおちは編集長が迂闊すぎるような・・・

・「六花の印」★★★(3)
 場面が次々に入れ替わるのでいまいちよく話がつかめなかった。おちもややインパクトに欠ける。

・「メビウスの環」★★★★(4)
 サスペンス調で面白く読めた。摩訶不思議な出来事が論理的に説明されていくのはすっとする。派手な殺し合い(?)の裏で静かに毒薬で夫を殺そうとしていたというのが面白い。まぁそれも実は夫の創作かもという可能性を残して終わるわけだが妻が頑なに家を出て行かないことを考えると前者が正解な気がする。

・「依子の日記」★★★(3.5)
 話としては面白く読めたが途中で日記の書き手が入れ替わっているのを筆跡を練習した、とか男が自分のことを夫と呼ばせた、などやや強引過ぎる気がする。アンフェアではないのだろうが後付け感が強くてややもやもや。

全体的にネタとしては弱めだがとにかく作者の文章のうまさが光っている。
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by mysterylover | 2013-03-07 15:42 | 連城三紀彦 | Comments(0)

夜よ鼠たちのために

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・「二つの顔」★★★(3)
 途中まではミステリアスな雰囲気で盛り上がりがあったが真相は拍子抜け。

・「過去からの声」★★★★(4)
 語り手が故意に捜査の妨害をしたというのは分かったが、まさかそれが岩さん=真犯人のためというのは衝撃的だった。途中で登場した「岩さんの子供」が誘拐されていた子供だったという大胆な演出にも驚かされた。

・「化石の鍵」★★★(3)
 取り替えられたと思われていた鍵が実際はそのままだったというだけのあっさりした話。

・「奇妙な依頼」★★★★(4)
 「犬のように悲しい目をした男は、二週間前のあの土曜の午後、オレに調査されるように依頼しにきたのではなく、調査されるように依頼氏に来たのだった。」の最後の一文に集約される物語。役割のすり替えの鮮やかさがさすが。

・「夜よ鼠たちのために」★★★★(4)
 「ダボ」と「信子」が想定されている人物とは違うのは予想通りだったが「被害者がまだ生きている殺人事件」というのは斬新で面白かった。

・「二重生活」★★★(3)
 愛人と思われていた人物が実は妻だったというおちなのだが、で?という感じだった。
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by mysterylover | 2013-02-16 14:49 | 連城三紀彦 | Comments(0)

造花の蜜

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 誘拐されたと思われる少年に逆に母親が誘拐されたと思わせる反転、そして何より誘拐の共犯者であったはずの「川田」を誘拐の被害者に反転させる手腕が鮮やか。その衝撃が大きかっただけにラストの「最後で最大の事件」はやや蛇足にも感じたが十分及第点。そして改めてこの作者の文章の巧さにも唸らされた。
★★★★(4)
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by mysterylover | 2012-09-09 14:56 | 連城三紀彦 | Comments(0)

白光

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 犯人だと思われる人物がころころ変わるので途中で食傷気味になったが最後まで読むとやはり面白かった。衝撃の真犯人はもちろん、視点を変えることで登場人物全てを容疑者にしてしまうあたりは作者の力量を感じた。
★★★★(4)
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by mysterylover | 2012-06-12 14:59 | 連城三紀彦 | Comments(0)

紫の傷

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・「唯一の証人」★★★★(4)
 浮気相手殺しの犯人が主人公だと陥れられたのようにみえるが、実はそのアリバイの証人である妻を殺してしまっていたというおち。失踪した妻の手紙の「恥ずかしいこと」が主人公の殺人ではなく浮気のことを指していたこと、浮気相手が主人公の妻殺しを隠蔽するため元恋人に主人公が自分を殺そうとしたように見せかけようとしたことがカギ。

・「ゴースト・トレイン」★★★(3.5)
 線路に垂直に横たわったのになぜ列車に轢かれなかったのか-?摩訶不思議なその真相は「小さな子供だったから」という単純なものなのだが筆力によって読ませる。

・「落書きの家」★★★★(4)
 不良ぶりや浮気を見せ付けるかのような不思議な行動をとる隣の家。その理由は娘と父親の性関係を隠すため-ではなくその2人こそが夫婦で娘の母親による偽装夫婦という図式を隠すためだった。少女の語り口で面白く読めた。

・「眼の前の現場」★★★(3.5)
 余命残り少なという話を聞いた主人公の妻が自殺してしまった。しかしそれは別人の余命だった。その真相を隠す主人公。しかし実は妻は自分の余命が短いわけではないことを知っていた。主人公が自分を殺すために嘘をでっちあげたと思ったのだ。妻の浮気相手は彼女は自殺ではなく、なんだかんだ主人公のことしか愛していないのを苦にして自分が殺したのだという。ただしそれを証明することができない今誤った診断を妻が知ったことを明らかにしてほしいとせまる。が、これは罠で妻は自殺で浮気相手が主人公を社会的に抹殺するための計画だった。・・・ややひねりが過剰にきいてしまっている印象。

・「紫の傷」★★★(3.5)
 ボディーガードとして雇われた主人公はある女性とその友人3人を護衛するが彼女が自分を捨てた母親なのではないかと疑う。そして狙われているのは彼女ではなく、自分自身で狙っているのは遺産目当ての母親ではないかとも疑う。が、真相は狙われているのは主人公で間違いないのだが母親や友人は主人公を逆にボディーガードしていたというもの。謎の女まで主人公を守るサイドであったりややおきれいにまとまりすぎている感もあった。
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by mysterylover | 2012-04-19 15:23 | 連城三紀彦 | Comments(0)

顔のない肖像画

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・けがされた目★★★(3.5)
 強姦は本当にあったのか狂言なのか・・・それぞれの立場からされる証言。その真実は共犯者の殺人を目撃されるのを防ぐため、カーテンを開けさせないために強姦でカモフラージュしたという大胆なもの。ちょっと強引な気もしたがそれなりにインパクトあり。

・美しい針★★★(3)
 患者だと思われた方が医者、医者だと思われたほうが患者というおち。やや強引な印象。

・路上の闇★★★(3)
 タクシー運転手殺人犯に疑われていると思い込んだ主人公が慌てるストーリーだが実は真犯人は主人公が乗っていたタクシーの運転手だったというどんでん返し。すぐに気付いてしまった。

・ぼくを見つけて★★★(3.5)
 いたずらかと思われた誘拐電話が実は過去に自分は誘拐され現在の両親に育てられたのだと気付いた子どもによる告発電話だったというもの。過去の長男のほうの誘拐が隠れ蓑となって意外性が増していた。

・夜のもうひとつの顔★★★(3.5)
 浮気相手を殺してしまったと思いきや実は殺したのは妻のほうでその浮気相手はその妻の実の夫ではなく彼女の浮気相手だったというどんでん返し。意外性はあったがドラマとかでよくありそうだなという印象。

・孤独な関係★★★(3)
 上司の浮気調査を頼まれた主人公がいろいろな人物を疑い実は自らも過去にその上司と浮気していたことを認めるが、結局は上司は浮気ではなく一人の時間を求めていたというおち。インパクトに欠ける。

・顔のない肖像画★★★(3.5)
 怪しげなオークションに参加させられた主人公。実はそのオークションでは買い手と思われた人物が売り手であり、オークション参加者の番号札こそが作品だったというどんでん返し。「顔のない肖像画」自体の意味はインパクト不足だったがこちらのどんでん返しが面白かった。

全体的に非常に読みやすい文章でどんどん読み進めることができた。
 
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by mysterylover | 2011-04-30 13:54 | 連城三紀彦 | Comments(0)

流れ星と遊んだころ

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 まずだらだらと続く語りがやや不快。そのため俳優とマネージャーが途中で入れ替わっていたというどんでん返し(?)もいまいちインパクトに欠けるものとなってしまっている。俳優とマネージャーの名前をそっくり入れ替えてしまうというのもやや強引な気もする。
★★★(3)
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by mysterylover | 2010-10-17 15:08 | 連城三紀彦 | Comments(0)

戻り川心中

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五つの短編中「戻り川心中」のみ読了。
 
 歌の世界の話や歌そのものの登場が非常に多く、作中世界に入っていくのにやや苦労した。しかし最後のどんでん返しは非常に見事に、また綺麗にきまっておりすばらしい。
 主人公が二人の女性と自害を図った。その裏に隠されたのは真に愛する女性、すでに出家してしまった女性を自分のもとにかえってこさせるための芝居であった。二人の女性を道連れに死ぬことを仄めかすことで彼女のかたくなに閉じられた心が開くと信じた哀れな歌人の心であった。・・・と納得のいく結末に一度はたどりつくのだがさらなるどんでん返しがあった。主人公が真に追い求めたのはどの女性でもなく、「自分の歌にリアリティをもたせること」、「自分の歌通りに事件を起こすこと」だったのだ。この驚くべき動機、結末には心底驚いた。まさかこのような動機がこの世に存在したとは・・・歌の世界の厳しさを感じると同時に主人公の、そして女たちの憐れな心情を感じずにはいられなかった。
★★★★(4)
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by mysterylover | 2008-10-14 23:07 | 連城三紀彦 | Comments(0)


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