読書記録


ミステリーを中心とした読書記録※ネタバレ多数あり
by mysterylover
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※個人的な感想・評価(五つ星)です。
※ネタバレにつながる部分が多数あります。

カテゴリ:飛鳥部勝則( 6 )

誰のための綾織

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 作中作において犯人の存在を隠蔽する叙述トリックが使われているのだが、一応その理由もつけられているとはいえ強引な印象でどうもすんなり受け入れにくい。作中外で登場する「飛鳥部」が飛鳥部勝則とは別人の「先生」=犯人というのもなんだかなぁという感じ。とにかく分かりにくい真相だった。
★★★(3)
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by mysterylover | 2014-09-07 15:36 | 飛鳥部勝則 | Comments(0)

砂漠の薔薇

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 殺人と首切りが別々の人物によって行われているため犯人を分かりにくくしている。主人公が犯人と言うのは割と意外だったがあまりインパクトはなかった。が、振り返りの描写で彼女の心の声に目を向けてみると、結構はっきりと犯人だと分かる描写がありなるほどと思わされる。ミスリードの推理もそこそこ面白く読めた。看板屋の男の記憶が飛ぶ理由が分からないままというのはちょっと未消化な印象。
★★★(3.5)
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by mysterylover | 2011-06-24 18:38 | 飛鳥部勝則 | Comments(0)

ラミア虐殺

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 犯人は意外と言えば意外だし、犯人の心理描写の匙加減がうまいと思った。が、ミスリードはちょっとやりすぎな印象。また、本筋に関係のないモンスターの話も個人的にはいらなかった。
★★★(3)
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by mysterylover | 2011-06-24 18:31 | 飛鳥部勝則 | Comments(0)

殉教カテリナ車輪

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 東条寺桂の手記により密室二重殺人の犯人は彼自身ではないかのように見える。が、そこには巧妙なトリックが仕掛けられており、殺人が起こる章のみ「私」は桂ではなく別の人物にすりかえられているのだ。一見するとアンフェアなように思える仕掛けだが、事前に矢部が「書いたといっても一章分だけだ。それも途中の章だ。」と述べていることからすがすがしいほどにフェアなのだ。二重密室殺人自体のからくりはごくシンプルなものだがナイフを下から上に投げ、それがたまたま下を覗き込んだ佐野美香に命中してしまったというのはなかなか面白い。これも事前に豪徳二に対しては「殺した」とあるのに対し、佐野美香に対しては「殺してしまった」とあることから佐野美香を殺すつもりはなかったことは明らかでありヒントとなりうる。途中で登場する桂の書いた絵が自らの犯行を告白するものであった、というのも画期的な取り組みだと感じた。
★★★★(4)
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by mysterylover | 2011-06-18 12:15 | 飛鳥部勝則 | Comments(0)

レオナルドの沈黙

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 「遠隔殺人」となんだか仰々しい言葉がつくが蓋を開けてみれば自殺を告げられた人間の死や目撃した殺人を利用しただけ、というなんともお粗末な内容でがっかりした。首をくくった死体の家から全ての家具が外に出されていたという摩訶不思議な現象も死んだ男が自分で自分の芸術のために行ったという意味の分からない結論でどうにも納得がいかなかった。とはいえ驚きどころもちゃんとあり、ずっと第一人称で語っていたはずの男が犯人だった、というのには驚いた。よくよく読み返してみると「真壁は個室に入り、時間を費やした。彼は汚れ仕事を済ませると、ゆっくりと応接室へと向かった。ずいぶん長い時間が掛かってしまった。トイレの長い男だと思われるのが恥ずかしい。」などという記述があり、さもトイレで吐くなりなんなりしていたのだろうと思いきやここで殺人を行っていたとも読めるようになっていてうまいなと感じた。こういったやり方は「アクロイド殺し」のそれを思い出させる。雪だるまに死体をつめて転がしアリバイを確保したというトリックはいまいちだがこうした細部の記述のうまさがこの作品の質を高めている。序章と終章に登場する「T・真壁」が作中の真壁のことではなく彼が思いをよせていた三輪朋江の苗字が変わったもの、というのはやや強引な気がした。真壁と結婚してそうなったのならともかく、たまたま同じ姓の他の男と結婚したというのはなんとも・・・とはいえこの作品でもう一つすごいな、と思わされたのが「読者への挑戦」の部分だ。「探偵役や警官は犯人ではない。名誉のため、一応断っておくが、三輪朋江も犯人ではない。」としてこの語り手が真壁であると思い込んでいる読者をワトソン役(実際は三輪朋江)である彼は犯人ではない、と思わせると同時に三輪に思いをよせているからこその発言と思わせておいて、その実自分(真の書き手である三輪朋江)は犯人ではないと言っているにすぎないというのはすごいなと思った。さらに「波紋京介、・・・梶竜一の中から犯人を特定するのは、いかに読者諸賢の明敏な頭脳をもってしても、実は不可能ではないだろうか、というあからさまな疑義を持っていることを、私はここに申し添えておく。」として、さも真壁が読者を煽っているかのように見せかけてその実、名前のあげられていない真壁こそが犯人であると素直に読み解けるというのがなんとも大胆な試みだ。
★★★(3.5)
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by mysterylover | 2010-11-06 12:39 | 飛鳥部勝則 | Comments(0)

堕天使拷問刑

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 人を食う蟹女や大蛇などが登場しミステリーと言うよりホラーに近いようなおどろおどろしい印象。主人公の友人不二男によるホラー小説の勧めなどもつらつらと書きつられており、しかも物語に何か関係があるのかもと思ってみればまったく関係ないという・・・とにかく読んでいてあまり気持ちのいいものではなかった。老人の奇妙な密室での殺人も大蛇(その頃はまだそれほど大きくなく部屋に侵入可能であった)の仕業、とか連続殺人の被害者の名前を組み替えると皆悪魔の名前になる、とかもうハチャメチャな展開でこのまま終わってしまったらどうしようかとあせったものだ。とはいえしっかり理論だった驚きの結末も用意されている。まず、犯人はずっと主人公を助けてくれていた根津京香だったということ。彼女には犯行時間主人公と一緒にいたという鉄壁のアリバイがあるにもかかわらず、実は主人公と一緒にいるときにまさにその目前で犯行を行っていたというのだから驚かされる。先に主人公はその時の京香の姿を一生忘れられない思い出として語っているが、それは一見恋する少年の心情というミスリードになっていてうまいなと思った。もう一つの殺人では主人公が被害者である母のセックスシーンを目撃してしまったがためにその時間まで彼女は生きていたと思われていたが、実はその時既に彼女は死んでおり死姦されていたのだといのにも驚いた。反面、摩訶不思議に描かれていた過去の殺人のトリックがガラス版をすべらせただけというのはちょっとお粗末に感じた。
 作中の幕間として登場する「A先生」が作者のことかと思いきや物語に登場する不思議な少女だったというのも意外だった。A先生に話しかける青年が主人公であり、この物語は主人公から彼女へのラブレターだったというラストもそこそこ面白い。
★★★★(4)
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by mysterylover | 2010-11-06 12:04 | 飛鳥部勝則 | Comments(0)


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